行政主導ではなく、NPO法人や民間団体、県民との協働によってこそ真の活力が生まれる
岸田
岐阜県と、産業分野におけるNPOやその他の活動団体との“協働”という考え方ではどのような方針を持っておられますか。
知事

ただ単に行政が仕切る、あるいは行政が独り相撲を取る、ということではいけないと思います。行政と県民が協働してこそ、本当に県民・市民の願いが叶うものを実現できると思います。自然発生的にさまざまな方が自ら手を挙げて地域の活性化につなげていく…、これが大事なことです。私が知事に着任して以来、“政策総点検”を実施してきましたが、3,000を超える岐阜県の事業を点検する中で、発展させるもの、継続させるもの、縮小するもの、止めるもの、さらに、 NPOあるいはその他の民間団体に委任するものというように整理しました。その一環として、“公益信託ぎふNPOはつらつファンド”という自由度の高いファンドを設けさせて頂きました。NPOをこれから作ろうという段階も含めて支援するもので、私自身、大いに注目しています。
岸田
私たちの法人には建築設計部門があります。ここでは岐阜の木材、陶器・タイル、紙材あるいは間伐材など、設計の段階においてこれらを取り入れて県外でどんどん使ってもらおうとしています。東京に居る岐阜県出身の建築家と共にグループを結成して、PRを含め実際に使って頂こうと推進しています。
知事
岐阜県は、“木の国、山の国”であり県土の82%が森林です。『植えて、育てて、伐って使う』というサイクルの中で、山や森林を生きたものにしていくことを積極的に行ってきた県です。県産材の良さをアピールするために、林政部県産材流通課を作ったほどです。今時、林政部なんて部を新しく作っているのは岐阜県ぐらいのものです。昨年5月には、天皇・皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、下呂で全国植樹祭を行いました。生きた森林づくりのメッセージの下、両陛下は間伐材で作ったカスタネットを手にされ、大変感動されたご様子でした。
また、全国チェーンのスーパーや百貨店の幹部の方とお話をしていると、消費者は従来からの在りきたりのモノには飽き、自分が本当に欲しいモノ、納得いくモノを求めていると言っています。私は、在りきたりではない新しいモノは地方にあると思っています。全国に知られず埋もれているモノを何とか発掘して全国にアピールしていくことが必要だと思います。NPO法人ぎふ・プロジェクトネットワークさんもそこにつながっていくわけですね。
岸田
私たちの法人は、陽の目を見ないモノで価値あるものを発掘して押し出していこうと思っています。こんなところで、こんなユニークなもの、こんな感動的なもの、こんな個性的で価値あるものを作っているのか、というもの。その多くは知られず、売れずに埋もれてしまっている…。私たちが独自の視点で取り上げ、支援していこうというのが一つの動きになっています。
知事
岐阜の人は作り上手の売り下手、と言われています。ぜひ、ぎふ・プロジェクトネットワーク(genki058)の活動で岐阜を売り上手へと引っ張っていってほしいですね。私としても、大いに応援させて頂きます。
岸田
ありがとうございます。
●インタビューを終えて
大変緊張してインタビューに臨みましたが、古田知事のその誠実で気さくなお人柄に接して感銘を受けました。わずかな時間でしたが、多くの指針を示して頂き、私たちの事業にも適合する部分があり、またご奨励も頂き、大いに期待を持って推進したいとの意思を固めることができました。今後とも可能性のあることは協働で岐阜県活性のために尽力していきたいと思います。